転職の求人情報には、さまざまな項目が記載されています。
募集人数や募集職種、会社の基本情報などから自分に合っている会社かどうかを見抜く必要があります。
今回は、たくさんある項目の中から「ここをチェックすると職場の雰囲気がわかる」という項目をピックアップして紹介します。
意外と見落とされがちな小さな項目に「職場の実態」が隠れていることが多いのです。
今回は、そんな求人情報から職場の雰囲気と本当の仕事内容を見抜くポイントについて、解説していきたいと思います。
Contents
「必要資格」で本当の仕事内容がわかる
求人情報で一番にチェックすることは「仕事内容」ではないでしょうか。
「自分の今までの経験がいかせるのか」「どのような毎日が待っているのか」をイメージするには、仕事内容の項目は非常に重要なチェック項目です。
しかし、会社によっては仕事内容欄が少ししか書かれていないことがあります。
そんなときは、「必要資格」の項目をチェックしてみましょう。
必要資格は、「その資格がないと業務がやりにくくなる」という意味です。
つまり、仕事内容に具体的な仕事内容が書かれていなかったとしても、必要資格をみれば具体的な仕事内容を予測することができます。
また、必要資格は「仕事内容に書かれていなかったこと」を見抜く材料にすることもできるのです。
例えば、会計事務所の求人情報をみたとき、仕事内容には「帳簿チェック」と書かれていたとします。
これだけをみると、事務所の中で一日中帳票をチェックしたり、パソコンを使ったりする一日を想像するのではないでしょうか。
しかし、必要資格をチェックしてみたら「要普通免許」と書かれていたとします。
つまり、「車を運転できなければ仕事にならない」ということなのです。
普通免許が必要であるということは、一日中事務所の中で座っているのではなく「顧客を車でまわって、帳票を集めて回る」ことも仕事内容に含まれていることが想像できます。
本当の仕事内容を知りたいのならば、書かれている項目すべてを連結させてイメージすることがポイントなのです。
「社員数」よりも「事業所人数」で職場の雰囲気がつかめる
転職の求人情報に必ず書かれている項目に「社員数」があります。
つい、社員数が多いと「大きな会社だから広いオフィスで働くことができる」と思いがちです。
しかし本当にチェックすべき項目は、社員数のあとに書かれている「事業所人数」なのです。
事業所人数とは、募集が出ている職場で働いている人数です。
大きな会社ほど、事業所はたくさんあり、事業所の規模もさまざまなのです。
社員数が1000人と書いてあっても、事業所人数が5人と書いてあれば、毎日顔を合わせて一緒に働く同僚の数は5人になります。
1000人が入るオフィスを想像して応募してしまうと、想像と現実とのギャップに驚くことになります。
また、事業所人数をさらに「事業所人数5名の内訳:男性3名女性2名」と書かれていることもあります。
事業所によっては、女性が一人でその他はすべて男性であることもよくあることです。
事業所人数と男女比がわかれば、おおまかな職場の雰囲気はつかむことができるのではないでしょうか。
さらに、職場の縦の人間関係も求人情報をみるだけで読み取ることができます。
それは、事業所人数の男女比に続いて書かれている「正社員とパートの内訳」です。
事業所人数5人のうち「正社員が1名でパートが4名」と書かれていれば、正社員をリーダーとして動いている職場のイメージがわきます。
正社員募集がされているときには、パート4名を率いるスキルも必要であることがわかります。
求人情報をチェックするときには、書かれている数字のデータから職場の雰囲気をイメージしてみることが大切なのです。
「社員平均年齢」をみれば居心地度がわかる
社員の平均年齢が20代であるときには、創業間もない会社であるかをチェックしておきましょう。
創業間もない会社であれば、社員の平均年齢が若くても問題ないでしょう。
しかし、会社の歴史は長いにもかかわらず、平均年齢が20代のときには「離職率が高いのではないか」と心配になります。
社員にとって会社の居心地がよければ、自然と勤務年数は長くなるため離職率は低くなり、社員の平均年齢は高くなるものです。
一方、社員の平均年齢が50代や60代など、高めであるときにも注意が必要です。
なぜならば、居心地がいい会社かもしれませんが、いずれは定年退職のときがやってきます。
平均年齢が60代の会社は、数年後にたくさんの社員が一斉に定年退職でいなくなってしまう可能性があるのです。
そうなると、社員が激減したあとの会社を維持する責任が若手社員の背中にのしかかってくる危険があります。
一般的な会社は、数年先を考えながら人事計画をするため、一定の年齢層が集中しないように配慮されているものです。
人事に計画性が感じられない会社は、一時的には居心地がよくても、数年後には大変な思いをする人も出てくるかもしれないのです。
「会社について」は長年使われ続けている情報であることが多い
求人情報の一番最初には会社の紹介文が書かれています。
会社の紹介文には、会社の歴史や代表的な商品などが書かれ、会社のイメージをわきやすくさせる材料が並べられています。
応募する会社を探すとき、最初に書かれている紹介文に影響を受ける人は意外と多いものです。
しかし、会社の紹介文は長年同じものが使われ続けていることが多いようです。
会社の雰囲気は、時代と共に変わります。
冒頭に書かれている会社紹介文にそのまま影響されるのではなく、自分の力で会社研究をしてみてから「今現在の会社をイメージする」ことが大切です。
まとめ
今回は、求人情報から職場の雰囲気と本当の仕事内容を見抜くポイントについて、解説してきました。
転職の求人情報には、たくさんの情報が詰め込まれています。
同じ情報量を手にすることができても、その情報をいかに読み取るかで得られる情報の深さは変わります。
ぜひ今回ご紹介したような見方で、一度求人情報を見てみると面白い発見があるかもしれません。