転職面接を受けているとき、「この質問は採用のサインかな?」と思うことがあります。
転職面接は、短くても10分以上は質疑応答をするため、面接担当者が「この人は不採用」と思っても、なんらかの質問をして時間を稼ぐ必要があります。
一方、「この人に興味がある」と思ったときには、さらに込み入った質問をするため、おのずと面接時間は長引きます。
そんなとき、よく聞かれる質問があるのです。
今回は、面接中に「この質問がされれば脈ありサイン」という質問を挙げて、採用に近づくためのコツについて、解説していきたいと思います。
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「通勤時間が1時間半以上かかるようだけど、帰りが遅くなったときはどうやって帰りますか?」
通勤時間についての質問は、面接の最後のほうにされる傾向があります。
面接では、提出された書類に書かれていることの信憑性を確かめることから始まります。
おおまかに、転職者の実務能力を把握できたら、人間性や仕事に対する姿勢を探ります。
これらのすべての項目をクリアすることができたら、通勤時間についての話に移ります。
つまり、面接中に通勤時間についての話が出たということは、実務スキルなどの項目はクリアできたという可能性が高いのです。
通勤時間についての話は、つい「大丈夫です」と答えて無難に乗り越えたいと思うかもしれません。
しかし、面接担当者は「通勤時間」について話をすることで、転職者がどれほど本気で入社を考えてるのかを見抜くことができるのです。
例えば、8時半始業の会社面接で通勤時間が1時間半かかるならば、毎朝7時には家を出なければなりません。
会議の日には、もっと早く出発する必要もあるかもしれません。
面接担当者が「大丈夫ですか?」と聞いてきたときには、「大丈夫」か否かを答えるだけではなく、「大丈夫」と言える根拠を示すことが大切です。
「学生時代は、新聞配達のアルバイトをしていたため、早起きは苦痛ではありません。学生時代も一度も遅刻や寝坊をすることはありませんでした。」など、具体的なエピソードをいれて話ができるといいでしょう。
とくに面接中に「帰りが遅くなったときはどうやって帰りますか?」と「帰り」について質問されたときには「脈あり」と思って、最後まで気を引き締めて答えていきましょう。
面接担当者が「帰り」について質問をするときには、頭の中でかなり具体的に入社してからのシュミレーションをしていることになります。
「残業はできるだけしないようにします」といった、「帰りを遅くしないようにする」という答えでは、質問した意味がありません。
「帰りが遅くなったら会社に泊まる覚悟です」など、一時的な対処法ではなく継続的な対処方法を答えることも大切なポイントです。
この「帰りが遅くなったとき」ときの質問は、女性の転職者に多くされる傾向があります。
とくに最寄りの駅から自宅まで距離がある場合は、夜間の一人歩きは危険です。
会社側もできれば早めに帰宅させたいとは思ってはいますが、やむを得ず遅くなることもあります。
そんなときに、どのように対処するつもりなのかを聞くことで、その人の危機管理能力や価値観がわかるのです。
「夜は危険なので、気をつけて帰ります。」では、抽象的な対処しかできていません。
「夜10時以降は駅からタクシーを利用して帰るようにしています」と答えれば、具体的な対処方法をしっかりと答えることができています。
また、「タクシーを使用して帰るようにしています」と答えることで、前職場でも帰りが遅くなることもあったということがわかり、仕事によっては残業が必要なことも理解しているということがわかります。
「前の会社では、どのようなソフトを実務で使っていましたか?」
パソコンスキルは、提出された書類でおおよそのことはわかります。
しかし中には、かなり大まかに記載されていることもあるため、面接では具体的な実務内容についての質問は多くされるのです。
パソコンスキルを質問するとき、「エクセルはできますか?」「ワードは使えますか?」という質問は、合格の脈があってもなくても聞かれます。
しかし、「前の会社では、どのようなソフトを実務で使っていましたか?」という質問は、かなり込み入った質問になるため、転職面接でも「脈あり」の人にだけ聞かれる傾向があるのです。
面接担当者は転職者に質問するとき、「前の会社では」という言葉はできるだけ使いたくないものです。
転職者は、なんらかの理由があって転職しに来ているわけだから、できれば「前の」は引きずりたくはないのです。
しかし、「この人に興味がある」と思ったら、前のことは気になります。
とくに実務内容を具体的にイメージするためには、使っていたソフトを知りたいものです。
面接で使っていたソフト名を聞かれたときには、できるだけ具体的に答えましょう。
「いつから出社できますか」
「いつから出社できますか」と聞かれたときには、「脈あり」以上の好感触と思ってもいいでしょう。
面接担当者は、面接で確認すべき項目をすべて確認し終えた後で「入社可能日」「出社可能日」を確認するものです。
ここで注意すべきポイントは、入社日と出社日は違ってもいいということです。
転職者の中には、前職場を退社する前から転職活動を始め、内定をもらえる人もいます。
そういう人は手続きの関係で、「退職しなければ出社してはいけない」と思っている人もいるようです。
しかし、正社員として入社する前から、アルバイトとして出社することも考えられます。
面接で「いつから出社できますか」と聞かれたときには、前職場の退職日と最終出社日を伝え、いつからなら「出社」できるのかを伝えましょう。
「出社日についてはまだわかりません。」と答える転職者もいますが、この答えは印象を悪くします。
面接担当者によっては、「入社をためらっているため、時間稼ぎをしている」ととらえる人もいるかもしれません。
「出社可能日」を面接で聞かれたときには、即答できるように準備しておくことは、転職面接での常識です。
まとめ
今回は、面接中に「この質問がされれば脈ありサイン」という質問を挙げて、採用に近づくためのコツについて、解説してきました。
転職面接で「脈あり」と思わせる質問をしたとたんに、態度が変わる転職者もいます。
嬉しさが込み上げてきたのかもしれませんが、コロコロと変わる態度は面接担当者の印象を悪くしてしまう可能性があります。
転職面接では、質問内容や面接担当者の態度に一喜一憂せず、最後までポーカーフェイスで冷静な対応をすることが大切です。