高学歴なのに転職先がなかなか決まらないんです!!
そんな声をたまに聞きます。
転職活動は書類を希望する企業に送付することから始まります。
そして、書類選考で選ばれたら、次は面接に進んでいくのです。
書類選考では、学歴と職歴を参考にして選考されることが多いため、学歴が高い人は低い人よりも有利になるような気がします。
しかし、実際の選考をみてみると、一概に学歴が高ければ書類選考や面接を突破できるというわけではないようです。
今回は、そんな高学歴なのに転職先が決まらない「高学歴の壁」について、解説していきたいと思います。
Contents
募集条件と自分の学歴が見合っていない場合は「応募動機」を明確にする
転職者から送られてきた履歴書や職務経歴書をみていると、応募条件が大卒程度や短大卒程度とあるのに対して、大学院卒であることがあります。
職務経歴書を合わせてみてると、実務経験も大学院卒に見合った職種の人もたくさんいるのです。
履歴書と職務経歴書をみた段階で、採用担当者は、
「大学院卒で特殊な職務経験を持っている人なのに、なぜ短大卒以上が条件の職種に応募してきたのだろう」
と思うでしょう。
高学歴の人は、より専門的な知識を持っているため、採用すれば高い能力を用いて会社の戦力になるかもしれないという期待もあります。
しかし、履歴書と職務経歴書からは、
「高い学歴と経歴をもっているけれど、どこを受けても受からずに妥協してこの会社を受けに来たのかな」
という疑いも持ってしますのです。
募集条件と自分の学歴が一致していない場合には、
「なぜ高学歴にもかかわらず応募したのか」
を履歴書の志望動機で触れておくと、採用担当者の疑問を解決することができるでしょう。
例えば、
「私は大学院で国際関係を研究しました。前職場では海外戦略部に所属し海外での新規開拓に携わっていました。貴社では、発展途上国でのインフラに関する事業を立ち上げる予定があるとお聞きしました。そこで私の夢でもある発展途上国への貢献ができる機会と感じ志望しました。」
と書いておくと、応募条件が大卒となっていても、学歴とは関係なく「夢を実現できるチャンス」に惹かれて応募したことがわかります。
小さな会社の採用担当者ほど高学歴な人の態度は気になる
高学歴な人の履歴書は、やはりインパクトがあります。
バブルのときならば、絶対に応募してこなかったような有名一流大学卒の学歴を持った人が、就職難のときには中小企業に履歴書を送ってきていました。
採用担当者としては、高学歴な人が応募してくれたことにうれしさを感じる反面、「実際に採用したら想像とは違ってがっかりするのではないか」「滑り止めとして応募したのではないか」と思ってしまうのです。
そのため、せっかく採用しても辞退される可能性がある高学歴の人よりも、会社に見合った学歴を持っている人の方が安心して採用できると考える可能性もあります。
古い考えのように思いますが、「高学歴の人は大企業に入る」と考えている採用担当者もいるかもしれません。
中小企業に応募するときには、「どこを目指しているのか」を伝えるといいでしょう。
「どこ」というのは、ポジションや肩書でもかまいません。
「将来的には役員になって、経営に携わりたい」でもいいでしょう。
具体的に述べることで「なぜこの人が?」という疑問を解決させることができるのです。
学歴は高いが職歴が短い人は「経験」を上手に伝える
高学歴な人の中には、大学卒業後に海外の大学に留学している人もいます。
そうなると、学生でいた期間がとても長いため、年齢の割に職歴が短いことがあるのです。
転職者を採用するメリットは、即戦力になることです。
職歴が短いと、実務経験が少ないため即戦力にはならず、教育から始める必要があります。
高学歴の人は、学歴だけではなく職務経験の短さを補えるような「経験」を面接で伝えるといいでしょう。
「経験」は、職務経験ではないためお金を稼いだ経験でなくてもかまいません。
大学時代に企業と協力して行ったプロジェクトやボランティア活動でもかまいません。
経験によっては、会社にとって職務経験よりも価値があることもあるのです。
まとめ
今回は、高学歴なのに転職先が決まらない高学歴転職者の壁について、解説してきました。
高学歴であるということは、その学歴を手に入れるまでに相当な努力をしてきた人ということです。
実際には「高学歴が壁になる」ということではなく、高学歴のメリットを上手に伝えられていないことが壁となってしまっているのです。
学歴は、その人を構築してきた歴史です。
何を学んで何を得たのかをしっかりと伝えてみましょう。