転職回数が多かったり、空白期間があると、なかなか転職活動に苦戦することがあります。
たとえば、転職エージェントに相談に行く際、転職回数や空白期間が多いと断れることがあります。
断られると書くと正確ではなく、登録自体はだれでもすることができるのですが、その後、
「今のところ経歴にあった紹介できる求人はありません」
といった内容のメールが送られてきて、転職エージェントとの面談まで話が進まないことがあります。
また、実際の面談でも、
「転職回数が多いからなぁ・・・」
と露骨に言われて落とされることもあります。
今回は、そんな転職回数や空白期間が多い場合の転職活動の攻略方法について、解説したいきたいと思います。
Contents
転職エージェントに断られた!?
転職回数が多いと、転職エージェントからは冷たくあしらわれる可能性があることは事実です。
実際に、売上重視の転職エージェントで、現場もノルマを持ってギリギリのところでやっている転職エージェントだと、転職回数が多いとまともに取り合ってくれないことがあります。
ただ、そんなケースが多いかというと、いろんな転職エージェントにヒアリングもしてみましたし、転職活動を最近した人で転職回数が多い方にも聞いたところ、そんなに頻繁に起きているわけではないようです。
むしろ、ご自身の経歴と、転職エージェントが保有している案件の不一致というか、ミスマッチがあるときに、転職エージェントは、適当に候補者を扱うことがおきるようです。
つまり、転職回数の多さが一見原因に見えますが、本当はそうではなかったということです。
ここから下でも解説していきますが、転職回数が多くても問題ないケースや候補者の特徴があります。
また、逆に言うと、転職活動が多くてもいかに魅力的な人材に見せることができ、採用担当者に、
「こいつ、転職回数は多いけど、ぜひ採りたい!」
と思わせるかが勝負になります。
その見せ方を非常に得意としている転職エージェントもいるので、転職エージェントに相談するなら、まずはそういうところにいくのがオススメです!
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転職回数が多くても問題ないケースは?
一般的に転職回数が多かったり、空白期間があると、転職エージェントは嫌がる傾向にはあります。
というのも、企業側が、やっぱり転職回数の多い人や空白期間のある人をなかなか採用したがらないので、どうしても転職エージェントが紹介できる求人の幅が少なくなりがちです。
そうすると、場合によっては、そんな転職できる確率の低い人を相手にする時間がムダなので、お断りされるケースもあります。
では、一方で、どういう人なら、転職回数が多かったり、空白期間があっても問題ないのか気になりますよね。
一言でいうと、転職回数が多かろうが、空白期間があろうが、自社で採用したいと思ってもらえるだけの経歴や実績がある人です。
もう少し具体的にはいうと、
- 転職理由が納得できるだけの論理性がある
- キャリア形成に一貫性やストーリーある
- 外資系企業やコンサルティング業界など、そもそも転職回数の多い業界にいた
- 会社側の倒産や合併、撤退などの理由で転職を余儀なくされた
- 大学院(MBAやPh.D.など)に通っていたり、留学していた
などです。
これらの方は、かなりの確率で人事や採用の担当者を、なぜいま転職しようとしていて、これまでなぜ転職が多かったり、空白期間があったのかを納得させられる傾向にあります。
年代別に何回転職してたら多い?
転職回数の多い少ないは、もちろん年代によっても多いなと判断される回数が変わってきます。
業種や職種によっても変わってきますが、
- 20代:2回
- 30代:3回
- 40代:4回
- 50代:5回
くらいの印象です。
あくまでも印象なので、本当に一概にいえず、参考までに聞いておいてください。
転職回数が多くても全く問題のない業界もあります。
たとえば、人材系の転職エージェントなどは、むしろ転職回数が多いほど有利とされています。
やっぱり転職回数が多く、たくさんのポジションを経験している方が、転職エージェントとしては相談者の気持ちになりやすいということです。
同様に、転職回数が有利に働く業種や職種もありますし、転職することが前提の職業もたくさんあります。
転職回数が多いとか少ないとかよりも、大切なことは、面接で転職回数や転職理由について聞かれるので、その時に、
- はっきりと論理的に転職理由が説明できること
- 転職に一貫したストーリーや筋、軸のようなものがあること
- ネガティブな理由よりも、なにかやりたいことがあってそのためにあえて転職したというようなポジティブな転職理由が語れること
などが大切になってきます。
転職回数の多い少ないは業界や業種によってことなるので、そんなことを気にするよりも、自分のケースではこの転職回数には合理的な妥当性があるんだということをいかに自信満々に話すことができるかが勝負になります。
ただし、転職回数が多いことは簡単に克服できますが、在職期間が短い場合は要注意です。
短いというのは、数日〜数ヶ月でやめているケースです。
採用する企業いの人事の方の視点でみたとき、よっぽどの理由があることが明確に予想できます。
なので、このような極端に短い職歴を持っているケースは、特に面接官への見せ方の戦略をしっかりたてて挑む必要があります。
転職回数が多くても転職できる人の特徴は?
転職回数が多いのは、過去やってしまったことなので、仕方がないというか、もう動かしようがありません。
動かしようもないことを、悔やんでも反省していても前には進みません。
どういう人が転職回数が多くても転職できるのかを把握し、いかに自分が転職回数が多い中で転職活動を成功させるのかという戦略を考えなければなりません。
ということで、どういう人が転職回数が多くても転職できるのかの特徴を、まとめていきたいと思います。
わたしが個人的に普段転職エージェントとして付き合っている会社の人事部で採用を担当されている方に、独自にヒアリングしてみました。
「転職回数が多くても、採用したくなるひとってどんな人ですか?」
と聞いたところ、
- 面接時に今回の転職の目的がはっきり言えること
- 他社で経験してきたことを当社で糧にして実力が発揮できること
- 環境適応能力の高いこと
という方との意見が多かったです。
たしかに、転職の目的がはっきり言えるなら、転職回数が多くても面接官を納得させられます。
また、転職回数が多いこと=多くの経験をしてきたことになるので、その経験が活かせることは転職回数が多い人にしかできないPRになります。
さらに、いまは企業のM&Aや部署の再編、新しい事業への進出など、どんな安定した企業でも新しい環境に社員が身を置かないといけない環境がたくさんあります。
そんなとき、1度の転職しか経験していないのと、たくさんの会社を経験して、都度新しい会社に適応してきた人とでは、企業側としても転職回数が多い方に柔軟な適応能力を期待するという側面があります。
つまり、まとめると、目的意識がはっきりしていて、過去の経験が活かせる方で、かつどんな環境にも適応できることをアピールすれば、転職回数が多くても問題ないということになります。
これって、そんなに難しい話じゃないですよね。
実際にどうだったかは置いておいて、そういうストーリーをうまく見せられるかが、転職活動では勝負になります。
このあたりは、自分ひとりでいろいろ作戦を練るのもいいですが、転職エージェントのプロの方に一緒に入ってもらって見せ方の戦略をしっかりとたてることで、十分に対策が立てられます。
なので、転職回数が多いというどうしようもないことに後悔してる暇があったら、転職回数が多いことをいかにプラスに見せて企業の採用担当に「この人、転職回数は多いけど、ぜひ採用したい」と思わせる見せ方をするかを、転職エージェントの方もまじえて考えるのがいいです。
転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方のコツ!
では、転職回数が多い方が実際に転職活動をする際、どのようなことを気をつけて職務経歴書を掛けばいいのかを解説していきたいと思います。
といいつつ、転職回数の多い少ないに限らず、あまりこれと言ったルールはなく、基本的なルールの上で、それぞれの方の事情に合わせて戦略的に見せていくことが重要になります。
なので、ここで紹介したいのは、基本的な書き方のルールのうち、特に転職回数が多い場合の職務経歴の書き方として、意識したいい点を解説していきたいと思います。
転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方のコツとしては、
- A4用紙2枚までにまとめて長くなりすぎない
- キャリアの一貫性を出す
- 実績を数字やエピソードを交えて書く
ということを意識すればいいかと思います。
それぞれをもう少し解説していきましょう!
A4用紙2枚までにまとめて長くなりすぎない
まずは、A4用紙2枚程度にまとめることが大切です。
転職回数が多くなったり、これまで色々なことをたくさんやってきた方は、ついつい、
「これもアピールしたい!」
と思って、どんどん職務経歴書が長くなる傾向にあります。
気持ちはわかりますが、それでは採用担当者側からするとただ長いだけで、全部読みたくもないです。
しっかりと、採用担当者に戦略的にこれまでの経歴をPRできるような内容をコンパクトに要点を抑えて書くようにしましょう。
また、視覚的な読みやすさも大切になります。
特に、いろいろな経歴がずらずら並んでいると、読み手からすると要点がなかなかわからないことが多々あります。
- ブレッドポイントを使う
- 文字の大きさを調整
- フォントを工夫する
- 太字、アンダーライン、斜体を効果的に使う
などの工夫をして、たくさんの内容の経歴から、いかに企業の採用担当者に読んで欲しい内容を効果的に読ませるのかを工夫するようにしてください。
キャリアの一貫性を出す
職務経歴書上は、キャリアに一貫性をいかに持たせるのかが重要になってきます。
実際のところはなにか一貫性を持ってキャリアを作ってきたのか、場当たり的にやってきたのかわかりませんが、少なくとも資料や面接対策上はそうしておく必要があります。
「え?でも、本当になにも考えずに、場当たり的にやってきちゃったんですけど」
って人、気持ちはわかります。
それでもです。
それでも、なにかひねり出して、キャリアに一貫性を持たせてください。
これができないと、転職活動はうまくいきません。
もし自分でできなければ、絶対に転職エージェントのちからを借りるべきです。
どんな些細な視点でもいいので、一貫してなにか軸を持ってキャリアを構築して、仕事にも取り組んできて、その延長がいま受けている会社だという見せ方をしてください。
実績を数字やエピソードを交えて書く
新卒採用の際は、学生時代に打ち込んできたことなど、あまり数字化できないことが多かったかと思います。
ところが、社会人になって、数年の職務経歴を持っていると、これまでの実績がエピソードとともに数値化できると思います。
特に、しっかりとした評価制度を持っている大手企業出身の方は、毎期ごとに人事評価があります。
その際、しっかりとKPIをかかされてきているので、自分のこれまでの職務が数字でエピソードとともに説明できることと思います。
逆に、しっかりとした評価制度がない会社にいま勤めている方は、余計に数字やエピソードを意識して書くようにしてください。
評価制度のある会社にいて、自分の実績を数字やエピソードを元にアピールするのに慣れている人に引けを取らないようにする必要があります。
また、いまの会社にずっといようと思っていない方は、数字やエピソードとともに魅力的に経歴をアピールできるように、在職中から職務経歴をまとめておくべきです。
今年の業務はまだ記憶にある方がほとんどかと思いますが、そのうち、
「2年前ってなにやってたんだっけ」
みたいな感じで忘れていきます。
いざ転職活動をする際に、せっかくの実績が思い出せないみたいなことになるともったいないですし、職務経歴書の作成に時間もかかってしまうので、在職中から転職活動をしなくても、記録を残しておくことがオススメです。
面接で「転職回数が多いのはなぜ?」と聞かれたら?
転職回数が多い場合、どうしても面接で、
「転職回数が多いのはなぜですか?」
と聞かれます。
この質問は、転職回数の多い方に取って、ひとつのKeyとなる質問になるので、戦略的に回答をしっかりと準備しておくべきです。
真実は置いておいて、間違っても、
- 残業時間が多かった
- 給料がやすかった
- 上司に不満があった
- 喧嘩した
などネガティブなことは言ってはいけません。
自分のキャリアの中で、しっかりと考え、なにか目的を達成するために転職したというような、ポジティブな理由にすべきです。
もちろん、伝えても差し支えのない理由もあります。
たとえば、
- 介護のためにやむを得ず退職した
- 法令違反があって、違法行為に巻き込まれかねなかった
- 転勤を言い渡されたけれども、どうしても家庭の事情で動けなかった
などのどうしても避けられない理由で、前の仕事をやめたケースなど、だれがどう考えても、
「うん、それは仕方がないよね」
って思う理由は、伝えても問題ないかと思います。
ただし、できれば、そのような場合であっても、そのような逆境をポジティブにとらえて、〜という理由でこの業界/会社に転職したという転職理由を添えるべきです。
定番の質問「つまらない仕事のときどうする?」にもしっかり対策を!
転職回数が多い人に、ダイレクトになぜ転職回数が多いのかの質問は必ずあります。
ただ、それ以外にも、いくつか暗にこいつは転職回数が多いけど、人物的に大丈夫なのかを聞いてくる質問が投げられることがあります。
その代表的な例が、
「つまらない仕事もあると思うけど、つまらない仕事の時どう?」
みたいな質問です。
いくら転職回数の多い理由を戦略的にポジティブに完璧に答えられても、ここで、
「いやー、やっぱモチベさがりますよね」
的なことを言ったら、即終了です。
転職回数が多い理由は、しっかり対策された表向きの理由で、本音はつまらない仕事だから転職回数が増えたんだろという見方をされてしまいます。
「うちの仕事も結構つまらないこととかもあるけど、大丈夫?」
みたいな質問が飛んできたら、完璧に転職回数が多いことを不安に思っているということがわかるので、その場合はなおさら大丈夫である理由をしっかりと主張しないといけません。
では、どういう回答がいいのかというと、つまらない仕事でも我慢するというのは不十分で、工夫して楽しさを見つけるという回答がベストかと思います。
しかも、それが前職時代の具体的なエピソードを伴っていたら、さらにいいですね。
たとえば、
「前職でももちろんルーティーンワークはあり、一見してつまらなさそうな仕事はありました。ただ、その仕事も、工夫次第では、めちゃくちゃ効率的に終わらすことができることに気づき、毎日工夫を積み重ねているうちに、社内で誰よりも処理速度の速いイメージを上司に持ってもらうことに成功しました。そうしたら、逆に面白い仕事がきて、おかげで希望する部署への配置換えも実現しました。それ以来、つまらない仕事の中にこそ、チャンスがあると思って、つまらない仕事ほどど真剣に取り組むようにしています」
というような内容の回答をすればいいかと思います。
この質問は、一見意地悪な質問に見えるかもしれませんが、人間的な大きさもここで見せることができる質問なので、自分をアピールする絶好の機会ですよ。
転職回数が多いことが逆に有利な職種は?
転職回数が多いことを気にする方が多いですが、中には転職回数が多いことが有利になり職種もあります。
たとえば、転職エージェントです。
転職エージェントという仕事は、転職したい方の相談にのる仕事です。
単に案件を紹介するだけではなく、腕のいい転職エージェントであればあるほど、一緒になってキャリア戦略を考えてくれます。
そんなとき、その転職エージェントが、たとえば、これまで5回転職を実際にしてきて転職エージェントになっている場合、転職回数が多いことを気にしている相談者の気持ちになったいいアドバイスができますよね。
あとは、コンサルと事業会社とか、営業と経理とかいろんな立場を経験してきていればいるほど、その転職エージェントのアドバイスは現実的に役立つアドバイスになるんです。
そういう業界であるがゆえに、転職エージェントの会社に転職をする際は、転職回数は逆に有利に働くことが多いと言われています。
反対に、新卒から1度も転職したことがなくて、初めての転職で転職エージェントにいくのはハードルが少し高くなります。
転職エージェントにかぎらず、中には、このように転職回数の多さを逆に活用できる職種があります。
自分のバックグラウンドと照らし合わせて、そのような業界が見つけられるといいかもしれません。
転職回数の多い人の性格と対策方法
では、ここで、転職回数の多い人の性格の特徴について、解説していきたいと思います。
なぜかというと、もちろんこれまでの転職回数は仕方がないとして、今後また何度も転職を繰り返していくジョブホッパーから抜け出すには、自分の性格をそもそも変えていく必要がある方が多いからです。
転職回数が多いこと自体が悪いとは思いません。
でも、いつまでずっと転職を続けていくのもしんどいです。
なかには、
「なんで俺ってこんな転職回数が多くなるんだろ」
って悩まれている方もいらっしゃって、転職の相談というよりは、転職回数が多いこと自体の相談にいらっしゃる方もいるくらいです。
なので、ここでは、客観的に転職回数の多い人の性格について、いまいちど考えていきたいと思います。
その上で、転職をこれからも繰り返したくないという方は、もちろんこれまでの転職には自分ではどうしようもない要素での転職があるかとは思いますが、同時に自分自身を改めることも必要になってくるかと思います。
せっかくの機会なので、もう一度自分の性格を見つめ直し、次の転職の際に改善すべきことは改善してみるといいかもしれませんよ。
人付き合いが苦手・社交性がない・協調性に欠ける
まず、代表的な性格が、人付き合いが苦手だったり、社交性がなかったり、協調性に欠けるというような方です。
やはり人付き合いが苦手だったり、社交性がない方、協調性に欠ける方は、社内での人間関係の構築がうまくいかず、その会社での居場所がなくなることが多いです。
そうすると、どうしても仕事しにくくなり、ストレスがたまり、結果的にすぐにまた転職するというのを繰り返す傾向にあります。
そういう方はどうすればいいかというと、あまり人間関係の構築が重要にならないポジションにいくのがいいかと思います。
たとえば、人付き合いが苦手で社交性のない方は、営業にいくとしんどいですが、経理にいくと比較的ストレスを貯めずにすみます。
あとは、データ分析などエクセルの処理をひたすらやるような部署も向いているかもしれません。
短気ですぐに争いを起こす
人付き合いが苦手というのにも関連してきますが、短気ですぐに争いを起こす方も、比較的転職回数が多くなるケースがあります。
やはり、どんどん人とぶつかっていくうちに、自分の居場所がなくなり、やむなく転職をするケースが続くのです。
では、どうすればいいかです。
まずは、自分の性格を変えることが重要になります。
なによりも、すぐにカッとならないように気をつけることが大切です。
感情のままに行動せずに、まずは深呼吸をして、常に感情や心を落ち着かせるようにしましょう。
次に、短気がプラスに作用する部署か会社にいくのもいいかと思います。
たとえば、債権回収の仕事や、強烈なリーダーシップを発揮しないといけないような仕事などです。
ガラの悪そうな仕事をイメージされるかもしれませんが、弁護士とかでも専門によっては大きい声でヤミ金業者と交渉することを強みにしている方もいらっしゃいます。
自分の性格は、一面によってはマイナスですが、プラスに働いてくれる仕事も必ずあります。
そのようなポジションに移ると、うまくハマるかと思います。
あとは、部署の多い会社に行くことも一つかもしれません。
そうすれば、多少失敗したところで、部署移動まで数年待てば、また新しい人間関係を構築し直すことができるので、争い=すぐに転職にならず、転職回数を減らすことが出来る可能性があります。
仕事にやりがいを求めすぎる
次は、仕事にやりがいを求めすぎるパターンです。
20代のまだ夢とか希望がたくさんある時期に多いです。
- 自分の可能性はこんなものじゃない
- もっと自分が活躍できる場所があるのではないか
- このままの状態で一生を終えると後悔する
というような気持ちになる方が多いです。
これが、30代とかで結婚して、ついでに子どもとかができて、守るものがあると話は違いますが、20代の時はまだまだ人生に対しての期待値の高い時期ですよね。
気持ちはわかります。
ただ、あまり自分の人生や将来に高い期待値を持っていると、常に現状に満足できないということになります。
そうすると、よほどのベンチャー企業や外資系企業でもない限り、普通の日系企業とかだとそうそう簡単に自分の環境を変えたり、やりたいことを自由にやるようなことはできません。
結果、現状をどうしても変えたい思いがどんどん強くなり、転職という選択肢に走ります。
でも、それは、どんな会社に転職したとしても、そんなに環境は変わりません。
そうすると、また転職をすることで、転職回数がどんどん増えていくことになります。
このタイプの方は、転職エージェントをうまく活用して、本当に自分が輝いて働ける会社を探すべきです。
自分の人生に希望を持ち、高い期待値を持つことは、決して悪いことではないので、その点を改めるべきではありません。
そのような方が活躍できるポジションに行くべきです。
ただ、自分で求人情報を見ているだけでは、そのような方が活躍できるポジションを探すことはなかなか難しいです。
なので、転職のプロの方に相談して、自分が満足できる活躍の場がある会社を探して移るのがいいかと思います。
社外の友人が多い
社外の友人が多いっていうのは、いいことですよね。
でも、社外の友人が多ければ多いほど、隣の芝生が見えてしまいます。
これがいいことなのか悪いことなのかは、色々な見方があって、一概に結論付けることは難しいです。
ただ、転職回数でみたときに、やはり隣の芝生は青く見えるもので、社外の友人や知人が多い方ほど、転職回数が多いことは事実だと思います。
このパターンで多いのは、友達の話を聞いて、
「今のままじゃダメだ」
と思って、勢いで転職したのはいいけど、転職してみたら元の職場の方が良かったと後悔するパターンが多いように思います。
なので、社外に友人が多いのはいいことなのですが、
「隣の芝生は青いもの」
と思って、友人の話を聞くようにしたいものです。
ちなみに、友人だけの話だと一面的なので、もしどうしてもそれでも羨ましいと思う方は、以下のようなサイトでその会社の口コミや評判を見てみることです。
そうすると、実は口コミやレビューがぼろくそ書かれていて、いま自分がいる会社の方がよほどいいということもしばしばです。
やはり友人には見栄で話すことも多々ありますしね。
そういうところに騙されて、下手に転職回数を増やさないようにしたいものです。
落ち込みやすい
落ち込みやすい人も、すぐに転職する傾向にあります。
- 上司に怒られた
- 数字・ノルマが達成できなかった
- 思ってたような仕事ができなかった
- 失敗やミスをした
などなど、誰にでもしょっちゅうあるようなことですが、そのたびに落ち込んでいたら、社会人なんてやってられません。
失敗を気にしないようにしていくことが重要です。
このタイプのめんどくさいところは、マイナスでしかないことです。
どんな部署や会社にいったとしても、ミスはあります。
そんなときに、いちいち気にしてたら、やってられません。
このタイプは、自分の性格を意識的になおしていくようにしましょう!
飽きやすい
転職回数が多い方の典型的な例が、飽きやすいという飽き性ですね。
特に能力の高い方に見受けられる傾向かと思いますが、2~3年もしたら、大体の仕事ができるようになり、もっと刺激やチャレンジングな仕事がほしくなるという方がいらっしゃいます。
このタイプの方は、もし転職回数をこれ以上増やしたくないという場合、そもそも飽きやすいという性格をまず自覚するべきです。
その上で、たとえいまの仕事に飽きても、仕事を変えるのではなく、いまの仕事の中で新しい目標や何か変化を探すのが重要になってきます。
「そんないまの仕事に目標なんてもうないよ」
と思うかもしれませんが、探せば必ずあると思います。
新規事業の提案かもしれませんし、より斬新なプロモーションの提案かもしれません。
もしくは、これまでになかった新しいベンダーと付き合うことで、最新技術を導入するとかもあるかもしれません。
そういった感じで、うまく次の新しい目標や変化を探す力を付けていくことが大切です。
もしくは、そもそも変化の多い職種に転職するのもいいかと思います。
たとえば、コンサルや広告代理店にいくと、いろいろな企業がクライアントになります。
今回のプロジェクトでは、アパレルメーカー向けにコンサルやプランニングを行ったとしても、3ヶ月後の次のプロジェクトでは銀行向けの案件にアサインされる可能性もあります。
そうすると、転職しなくても、転職したかのように、様々な企業との仕事ができ、飽き性の方でも比較的飽きずに長く仕事をすることができます。
忍耐力がない
最後に、転職回数が多い方で、最もよくあるパターンのひとつです。
それが、忍耐力がないという方です。
- なかなか仕事が覚えられない
- 少しつらいことがあればやめてしまう
- うまくいかないことが続いた
- 人間関係が少しこじれた
- 仕事で恥をかいた
などなど、よくあるケースなのですが、普通の人はここで最初は少し我慢をします。
それが、忍耐力にかけている方は、すぐにがまんできずに転職してしまうわけです。
言い方を変えると、忍耐力がない=すぐに逃げるという表現がぴったりかもしれません。
このタイプも性格を直すしかないです。
このタイプでオススメなのは、一度転職する際、
「次は○○年は必ずいる」
と決めてしまうことです。
そして、その間にどれだけいいポジションがあろうとも、どんなにつらいことがあろうとも、絶対に転職しないことです。
決めた年数いたらすぐに転職するのもいいですが、実際は一度数年我慢してみると、そのまましばらく転職せずに在籍することができる方がほとんどです。
忍耐力が問題で転職回数が増えている方には、この方法しかないかと思います。
なぜ転職回数が多いと嫌がられる?
そもそも論ですが、なぜ転職回数が多いと嫌がる採用担当者や人事がいるのでしょうか。
採用担当者や人事が嫌がる原因を考えることで、そこをうまく解消するような書類や面接対策を行っていけばいいわけです。
ということで、普段からお付き合いのある企業の採用担当者にヒアリングしてきました。
30社ほどヒアリングしてきたのですが、転職回数が多い方を嫌がる理由の大体の回答は、以下の2つの集約されます。
それは、
- 定着性が低い
- ストレス耐性が心配
です。
それぞれを、対策とともに解説していきたいと思います。
定着性が低い
まずは、多くの人事担当の方は、定着性の低いという点を懸念しています。
これはなんとなく、わかりますよね。
やっぱりこれまで転職回数が多い分、信頼されていないわけです。
まぁ仕方がないですよね、それは。
なぜこんなに人事担当者が定着率のことを気にするのかというと、
- 採用コストが高い
- KPIとして定着率を持っている
あたりがメインな理由になります。
どういうことかというと、人事とか採用の仕事をやったことないひとにはなかなかわからないかもしれませんが、やはりひとり人を採用するには、結構なコストが掛っているんです。
求人媒体に掲載するのも結構な費用が掛かりますし、転職エージェント経由で人を採用すると、転職エージェントに年収の30%から多いところでは50%以上払うところもあります。
つまり、一人あたり、数百万円が採用するためにコストとして掛っているんです。
そんなコストを掛けて採用した人が、まさかすぐやめられたらたまったものじゃないですよね。
なので、人事部の方は、新しく採用した方がどれだけ長くその会社に定着するかというKPIを持っていることが多くなります。
そこで、どうこの定着率が低いことを採用側が気にしている点を活かせばいいかというと、定着するような書類の書き方、定着したいと強く思っているような面接の内容にすればいいんです。
つまり、自分のこれまでの転職は、
- 決して忍耐力のなさが原因ではない
- 一貫して物事に長く取り組むことができることを、職務経歴以外でアピール(ボランティアや趣味など)
- 今回は長く務める予定
などをしっかりすることで、採用後にその会社に定着してくれるという印象を人事の採用担当の方に徹底的に持たせることで、内定を取る確率がぐっとあがることになります。
ストレス耐性が心配
次に、よく人事の担当者から聞かれたのが、ストレス耐性が心配という意見です。
これもなんとなく納得できますよね。
実際にはいろいろな事情があれ、一般的な理由として、転職回数が多いと、ストレス耐性が少なくすぐに転職してしまう方が多いという事実は、平均的にはあてはまる傾向にあります。
繰り返しますが、もちろん個別具体的な事例で、どうしてもポジティブにやりたいことがあったとか、家庭の事情とかいろんな理由はありますが、平均的に見ると確率的には転職回数が多い方はストレス耐性が低い可能性が高いわけです。
ストレス耐性が低いとなにが問題かというと、
- うまくいかないことがあるとすぐにまた転職してしまう
- 職場のストレスで鬱病になってしまう
- 下手したら自殺される
- プレッシャーのかかる仕事に耐えられない
などなど、企業側の視点でみるといろいろなマイナス面があることになります。
となると、書類や面接対策としては、逆の方向を見せればいいわけです。
これまでのエピソードをまじえて、
「これまで、○○というストレスが非常にかかる状況下で仕事をしてきた。どんなにストレスの負荷が大きくなっても、〜という方法でストレスを解消させながら、なんとかマネジメントして、最終的にXXXという結果を達成してきた。ストレスのコントロールには自信があり、どんな状況でもストレスに負けず仕事ができる」
というアピールをすればいいわけです。
間違っても、ストレスが原因で転職しましたなんていうと、書類や面接対策の観点では最悪です。
欧米など海外と日本での転職回数への認識の違い
最後に、少し余談も入りますが、欧米などの海外と日本での転職回数への認識の違いに触れておきたいと思います。
というのも、日本で転職活動をして、日本企業にいこうと思うから、ムダに転職回数の多さを心配するのであって、もっと視点を広げて考えると、本当に転職回数の多さで悩むなんて些細な問題なんだなと気づくと思います。
日本と欧米などの海外とで、転職回数にどういう認識の違いがあるかというと、
- 日本→仕事が続かない、忍耐力がない etc.
- 海外→キャリアについて真剣に向き合ってきている、チャレンジ出来る、向上心旺盛 etc.
というのが代表的に挙げられます。
つまり、転職回数が多いことは、日本ではマイナスに見られますが、欧米などの海外にいくと完全にプラスに見られます。
日本では転職に不利な要素としてみなさん心配しますが、欧米などの海外にいくとむしろ転職にプラスの要素として、みんな堂々とアピールしていきます。
なので、日本で就職しようとか、日系企業に転職しようとかおもわなければ、別に転職回数の多さなんて大した問題じゃないわけです。
ようするに、手っ取り早いことをいえば、日本企業がだめなら、外資系の企業にいけばいいんです。
また、この発想を逆にとると、こういう欧米的な発想で開き直って、しっかり自分をアピールすることがいいのではないかと思います。
つまり、
×:「5回転職してしまっている理由は〜」
ではなく、
○:「5回、こういう考えでキャリアアップしてきました!」
というような発想の転換と、ポジティブな書類や面接での見せ方です。
どうしても、日本人はネガティブに考えがちなので、前者のように謙虚に行こうとしますが、転職活動では後者のポジティブな見せ方が有効になります。
まとめ
今回は、転職回数が多い場合の転職活動の攻略方法について、解説してきました。
いろいろ解説してきましたが、ひとことで要約すると、
「見せ方をしっかり戦略的に作れば、転職回数の多さは全く問題ない」
ということです。
これまでの経歴、自分の能力、今後のキャリアについての考え方などを、いかに戦略的に人事の採用担当の方に、「この人、転職回数は多いけど採用したい」と思わせるような見せ方をするかです。
転職回数の多い少ないに限らずですが、特に転職回数が多い方で転職したい場合は、プロの転職エージェントに、戦略的な見せ方を立ててもらうのがいいかと思います。
自分でやるのもいいですが、変に自分の力を過信してチャンスを逃すくらいなら、プロに一度相談してみるのがオススメです。