第二新卒で転職するか迷っている方からの相談を受ける際、もっとも多いのが、
「いまの新卒で入った会社、もうやめたいんですけど、いまから第二新卒で転職しても大手企業とかいいところいけますか?」
というものです。
結論としては、新卒ほどすんなりとはいかないかもしれませんが、それでも無理ではありません。
私が相談に乗った方でも、何人も第二新卒で大手企業に転職して行かれた方はいらっしゃいます。
中には、新卒ですら入るのが難しいような人気企業にいく人もたまにいます。
今回は、そんな第二新卒・20代で大手企業に転職するコツ・方法について、解説していきたいと思います。
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やっぱり憧れの企業で働きたい!
新卒のとき、誰もが知っている大手企業、憧れの有名企業に就職したかった——そんな思いを持ったまま、それでも迫るデッドラインに慌てて不本意ながら就職した方もいらっしゃると思います。
就職し、仕事を始めてもどうしても大手企業への思いが捨てられなかったりすると、「第二新卒」になるという選択肢を考え始めます。
特に、やっぱり若いころは、隣の芝生が青く見えるというか、大学時代の友人とかが自分の行きたかった会社で働いていたりすると、どうしても焦ってしまうものです。
一方で、第二新卒になってしまうことは、すぐに仕事を辞めてしまう人物だと判断されてしまうのではないかとか、その後のキャリアにマイナスの影響を与えるのではないかと、躊躇する方も多く一歩を踏み出す人は限られてもいます。
一昔前なら、ここで一歩を踏み出すことは、相当なリスクだったことは事実です。
ただ、最近でいうと、現在第二新卒という枠は、かなり一般的になってきました。
まして、最近は大手企業でも、新卒からいい人材を確保するのに、大変なくらい需給が逼迫してきています。
なので、第二新卒を戦略的に利用して、新卒のときにいきたかった大手企業に転職するのも、やり方によっては懸命な選択になるといえます。
第二新卒向けの求人情報は増加傾向にあり
実は今、第二新卒を注目している企業が増えています。
新卒、中途ともに、人材を確保するのが難しくなってきている中、新卒のときにマッチングがうまくいかず放出された第二新卒は、たしかに仕事をすぐにやめてしまった過去はありますが、それでも比較的いい人材が取れるマーケットとして、企業が注目しているのです。
また、新卒ではなく、第二新卒は、社会人経験があるため、ビジネスマナーも基本的なものは身についている点は、教育や研修にあまり時間を割きたくない企業にとって、大変ありがたいものなのです。
そして、転職を決意するほど仕事に対して真剣に悩み、考えた人材だからこそ、仕事というものの厳しさを知っていると企業は考えます。
仕事の厳しさ、大変さを理解していますから、仕事選びにも当然新卒の時以上の慎重さが期待でき、今度こそ自分により合った職場、仕事でしっかりと腰を据えて仕事をしたいと考えている方が多いのです。
採用されるのはもちろん難関
大手企業で、特に人気のある企業については、新卒でも採用されるのが困難なのですから、いくら注目の層であるとはいえ、第二新卒でもそれは同様です。
第二新卒だからといって、新卒よりも選考基準がゆるくあることはありません。
第二新卒でも、しっかり仕事の出来そうなポテンシャルを持っている人を、企業は採用してきます。
なので、もし第二新卒で大手企業を狙いにいくなら、その覚悟は持って、活動することが大切です。
そうはいいつつ、第二新卒の時期もそんなに長くありません。
20代の真ん中くらいまでしか第二新卒では応募できないことが多く、迷っているうちに、第二新卒ではなく、普通の経験者枠での応募をしないといけない経歴になってきます。
「大変なのは承知の上で、頑張ってみたい!どうしてもやりたいことがあんねん!」
そんな強い気持ちがあるなら、ぜひトライしてみましょう。
可能性があるものに挑戦しないのは、とてももったいないことです。
年齢を重ねて、後になって「あの時、やっぱり転職しておけば」と後悔しないために、今勇気を出すことが大切なのです。
面接をいかに戦略的に乗り切るかがポイント
第二新卒で大手企業に転職したい場合は、やはり面接をいかに戦略的に乗り越えるかが勝負です。
面接で聞かれるような、
- 志望動機
- 職務経歴
- なぜこの会社にきたいのか
- なぜ転職しようと思ったのか
- なぜ新卒のときにその会社に就職したのか
などを、いかに今の会社から逃げて転職するのではなく、ポジティブにやりたいことがあって転職したいように見せるのかがポイントになってきます。
本当の転職理由は、前の仕事がつまらなかったとかでも、面接ではそういうのを見せてはいけません。
前の仕事が原因ではなく、いかに今受けているこの会社に行きたいかということを戦略的にアピールするんです。
もちろん、そういう戦略的なアピールがうまい人は、そもそも新卒でもっといい会社に入っていたと思います。
新卒のときに失敗しているのは、自分の見せ方があまりうまくないからというケースが多いです。
でも、第二新卒では、新卒とは違い、転職のプロである転職エージェントが使えます。
転職エージェントは、毎月何人も第二新卒で転職させているプロです。
そのプロから、第二新卒で転職するために必要なアドバイスをもらいながら、しっかりと対策を立てて転職活動に挑めば、きっと行きたいような大手企業への転職成功の可能性も上がることだと思います。
長期戦で戦う方法もある
第二新卒で大手企業に行きたい場合、いきなり大手企業を受けるのではなく、
- コンサルティング会社
- 広告代理店
- FAS(Financial Advisory Service)
のような、特定の職務に強くなることができる会社を間に挟むことで、最終的に長期戦で大手企業に転職していくという方法もあります。
特に、ちょっとこの業界、スペックが高くないと厳しいなという業界に行く場合に、このやり方は有効です。
たとえば、コンサルティング会社やFASを挟むと、総合商社やプライベート・エクイティ、投資銀行に行けるかもしれません。
広告代理店を挟むと、大体の大手のブランドのマーケティングや広告宣伝の部署にいくことのできる確率があがります。
一見こういうキャリア戦略の作り方って、なかなか業界の外からはわかりにくかったりします。
たとえば、M&Aの戦略をやっているコンサルから総合商社に結構転職してるとか、やっぱり総合商社やコンサルにコネがある人じゃないとわからないですよね。
なので、このあたりのキャリア戦略の組み方とかも、転職エージェントに相談するのがベストです。
まとめ
今回は、第二新卒・20代で人気の大手企業に転職するコツ・方法について、解説してきました。
第二新卒の市場を使って、新卒のときに行けなかった人気の大手企業にいくことは、決して簡単ではありませんが、不可能でもありません。
また、第二新卒で直接いかずも、一度回り道をする方法もあります。
このあたり、いずれにせよ、プロの転職エージェントのアドバイスが一番有効だと思います。
もちろん、自分の力だけで人生を切り開くというのも素晴らしいですが、まだまだ社会人としての経験が少ない自分をまずは素直に認め、プロの意見をもらうことで、いま自分が気づいていない道の開け方がされるものですよ!